Category Archives: 道徳

学陽書房から城ヶ崎先生の新刊!

学陽書房から城ヶ崎滋雄先生の『高学年児童と「ぶつからない」「戦わない」指導法!』が刊行されました。
毎月、チーム算数やSG会で会っている友だちが、こうして本を出すのは、嬉しいですね。

高学年のベテランですので、内容はしっかりしています。

Chapter1 指導の前に要チェック! 今時の高学年児童はこんな子どもたち
Chapter2 指導のヒントがここに! 高学年児童は、こんな教師を望んでいる
Chapter3 指導の基本! 高学年児童は、とことん「良さ」を引き出せ!
Chapter4 まずは見方を変える! 困った高学年児童はこう指導する!
Chapter5 ここがポイント! 高学年女子と男子の指導法

初めて高学年を受け持つ先生は、こういう本を先ず読んでおくといいですね。
--
5月6月のセミナーでは、道徳の話が中心になっています。
「ブランコ乗りとピエロ」を題材とするセミナーもあります。

この「ブランコ乗りとピエロ」を国語として教材研究すると、例えば、次のようになります。

1,「ブランコ」は片仮名ではなく、平仮名で書きたいですね。なぜなら、江戸時代に使われ始めた和語だからです。それ以前は「ゆさはり」と言われていました。
2,ぶらんこを漢字では「鞦韆」と書きます。板書して、漢字に触れさせたいですね。でも、子ども達がノートをとるのときには、仮名書きでOKです。
3,「ピエロ」はフランス語です。外来語なので片仮名で書きます。日本語でいうと、「道化師」ですね。滑稽なことをする役者です。

と、このように言葉に着目して言語力アップにつながる内容を見つけ出していきます。

道徳でも教材研究をしますが、国語とは違う内容になります。
どんな内容になるのかは、5月13日(土)の「第10回 野口塾ビギナーズセミナー記念大会」でお話します。
ぜひ、御参加ください。

日めくり論語を教卓の上に是非!
道徳という善玉菌がじんわりと教室に広がります。
--

良い姿勢で、友だちを待てる子

11日は、宮内主斗先生の『子どもが育つ5つの原則――特別支援教育の視点を生かして』の発売日です!
楽しみですね!!
--
◆ 「速く終わった人は、良い姿勢で待ちましょう。」

私が若い頃、「空白の時間を作るな」という指導が広がりました。
「なるほど!」と思った私も、その指導を取り入れ、速く終わった子には次なる課題を与えるようにし、「何もしない時間」を作らないように努めていました。
最初の内は、なかなか面白く、「指導はこうでなければ!」と思っていました。

しかし・・・。

次第に、妙な感触が自分の中に湧き上がってきました。
「どうにも、せわしない。」

あれこれ思いが巡り、良い姿勢で待つ指導に切り替えました。

得られた効果は、「落ち着き」でした。

私が小学生の頃、習字の時間が始まると、黙想が行われていました。
心を落ち着かせてから、取り組むためです。
墨を硯でする時も、黙想の延長として黙って行います。
先生は、小さな声で「心を落ち着けましょう」「落ち着いていますか」などと言葉かけをしてくれていました。
腕白だった私も、このときは、しおらしくしたものでした。

「落ち着く」というのは、浮ついた心が本来あるべきポジションに落ちて来て、くっ着くことです。
心はちょっとしたことで、ホームポジションから離れて、ふわふわ飛んでしまいます。
姿勢良くしている時に、軽く深呼吸をして、友だちを待てる心づくりができたら、いいですね。
--
関連記事:

速く終わった子は良い姿勢で待つ!

「速く終わった子は、良い姿勢で待ちましょう。」

この指示の良さについて昨日書いたのですが、銅像教育の丸岡先生から
新年度実践させてください!!すごい指示ですね!!
とうれしいコメントをいただきました。
前向きで、良いですね。

道徳が教科化へと進んでいるので、「道徳を勉強しよう!」と考えている先生も多いと思います。
その勉強の中に、ぜひ、「姿勢」を加えてほしいです。

道徳は昔から2つに分けて考えられてきています。
「心」と「形」です。
その形を行儀とか作法と言い、その基本中の基本が「姿勢」なのです。
ちょっと大げさに言うと、
「姿勢を制する者、作法を制す!」
です。
それぐらい姿勢は重要です。

姿勢の話しは、「第1回 主張ある道徳授業を創る!」セミナーでも、少しだけ話しました。その時の感想を1つ、紹介します。

・「人間“もたれて”いいことはないです。これは『背もたれ』ではなくて、『背休め』にしましょう。」という話がありました。このたった一瞬のフレーズでしたが、私の心に残り、「背休め」いう意識で椅子に座るようになりました。このように、子どもの心に自然と残っていく授業をすることこそ、道徳の授業の目指すべき像であると感じました。

椅子が日本で広まったのは、明治以降のことです。
座るところを「座面」と呼び、背中を支えるところを「背もたれ」と呼んでいます。
どうして、こういう名前になったのかは分かりませんが、「背もたれ」という少々侮蔑的な名前を付けたのは、背後に「もたれるんじゃない!」という意識があったのだろうなと思います。

新学期が始まっていますね。
教卓の上には日めくり論語
道徳という善玉菌がジワーッと広がっていきます。
--
関連記事:

 

感動してますか?

昨日、御紹介した羽鳥悟先生の「日本人を育てる教育実践研究会」通信。
申し込まれた先生もおられるかと思います。

その50号が3月に届きました。
記念すべき50号のトップ記事は、「第2回 主張ある道徳授業を創る!」~イベント紹介、です。
そこに、第1回の簡単な感想が記されています。
深澤久先生の話、鈴木健二先生の話への感想。
私のことも掲載されています。
--
 横山験也氏が道徳教育を語りました。私はてっきり作法のお話かと思いましたが全く違いました。氏が語ったのは「道徳読み」でした。会員の皆様は「道徳読み」をご存じですか?私は初めて伺うお話でした。第1回の参加者も皆初めてだったと思います。是非次も聞きたくなりました。
--
昨夜、その「道徳読み」で「ブランコ乗りとピエロ」(『私たちの道徳 小学校5・6年』文部科学省)をちょっと教材研究しました。
随所に、大事な道徳が潜んでいますね。

・「信(頼)の図」も教えたいですね。
・「3つの親不孝」も話したくなります。
・「寛容の図」も示したいです。

「道徳読み」で教材分析をすると、こういう道徳の学問として学ぶべき事が見えてきます。
見えてきた道徳の学問を我が身に照らすと、そこに大きな感動を得ることができます。
「ああ、ブランコ乗りに教えられたな」
「ああ、ピエロからも同じ事を教えられた」
「おお、サーカス団の皆さんからも教えられた」
こういった感動は作品を読んで素直に感じる「作品感動」とは別物です。
いわば、道徳の学問から感じる感動ですので、「学問感動」です。

「道徳読み」に関心のある先生、次の2つの講座でお話をしますよ。

・「第10回 野口塾ビギナーズ記念大会」5月13日(土)東京
題材:「ブランコ乗りとピエロ」
→→ http://kokucheese.com/event/index/461945/

・「第2回 主張ある道徳授業を創る!」6月10日(土)埼玉
題材:「あとかくしの雪」
→→ http://kokucheese.com/event/index/453805/

--
道徳は論語ですね。
日めくり論語を教卓の上に置くと、漢方薬のようにジワーッと効いてきますね。
新年度、新しいクラスの教卓にいかがですか。
--
関連記事:

羽鳥悟先生の「日本人を育てる教育実践研究会」通信!

群馬の羽鳥悟先生が中学校の校長になりました。
おめでとうございます!!
羽鳥先生とは長い付き合いで、特に、「日本人を育てる教育実践研究会」通信というのが出るようになってから、その勉強量が大いに刺激となっています。
通信は、先月号でちょうど50号です。
隔月刊で届くので、もう10年近くも続けていることになります。
毎号、本から得た一級のエッセンスを使っての授業展開が掲載されています。
読書量も実践量も素晴らしいです。

羽鳥先生の通信は、直接メールで届きます。
御希望の方は、↓へ「通信希望」と書いて、メールをお送り下さい。
s-hatori1408@bay.wind.ne.jp
無料で届きます。

長い付き合いと言えば、城ケ崎滋雄先生です。
先日、関東学院小学校の岡崎校長の御配慮で、校内研修に参加させていただきました。
その時の講師が、城ケ崎先生です。
落ち着いて、中身の濃い話しを2時間たっぷりと聞きました。
3月末ということで、新学期の学級目標などの話もあり、なるほどと思った次第です。

古くからの友だちの活躍、嬉しいものがありますね。

城ヶ崎先生の『教師の腕前診断』、横浜の野口塾で売れていました。
--
関連記事:

道徳で漢和辞典

「第2回 主張ある道徳授業を創る!」セミナーは、6月10日に開催されます。
お時間のある先生、ぜひ、御参加下さい。

このセミナーの第1回で、道徳の「そもそも論」の話しをしました。
その感想の中に前向きな内容が書かれています。

漢和辞典を買おうと思います。漢字には、広く深く意味があることを知りました。もっと勉強します。
・漢字に着目すると、今まで見えていなかったことが見えてくると思いました。漢字辞典を手元に置き、調べながら知識を増やしていこうと思います。

この感想を書いた先生、立派ですね。
道徳を勉強するために、漢和辞典を買うと言うのです。
また、机上に置いて勉強をすると言うのです。

普通の先生は、「道徳で漢和辞典」という思いを抱きません。
そういう学び方をしている道徳通の先生がいないからです。
そんな中、「道徳で普通を超えたい!」という思いが出てきているのが、感想を書いた先生なのでしょうね。

この前向きな先生方はいったい誰なのでしょうね。
感想集からはお名前が分かりません。そこが、ちょっと残念です。

もしかして、このブログを読んでいるかも知れないので、私が使っている漢和辞典を御紹介します。
『字通』(白川静、平凡社)です。
『漢字源』(藤堂明保、学習研究社)も使いますが、道徳用としては真っ先に調べるのは、字通です。
お役に立てばと思います。

道徳と言えば、論語です。
日めくり論語、新年度の教卓の上に。
漢方薬のようにジワーッと効いてきます。
--
関連記事: