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結城市の保育園で「行儀作法と算数の初歩」を話してきました

b7953土曜日は栃木県の結城市へ。
保育園の先生方の夏季研修です。
120名前後もの先生方がお集まりで,不思議とウキウキするような雰囲気がありました。先生方の笑顔のオーラなのだろうと思っています。

私の話のスタイルは,だいたい決まっています。
目の前にいるどなたかに重点的に話しかけます。
今回は最前列が女性でした。
その女性ばかりの最前列のど真ん中に男性の先生が座っていました。
かなり体格がいいです。
この青年なら,楽しく話を進めることができるだろうなと思い,会場の先生方にご挨拶をしてすぐに彼に近づき,重点的に指すことを話しました。

算数では,「174人」の読み方が大好評でした。
会場からどよめきがおこりました。
行儀では,研修会の会長である鈴木園長に座禅について,お話を頂きました。
椅子に座ったまま,座禅をしたくなるような,ありがたいお話でした。
行儀では,いつものように姿勢の話をしますが,今回はスタートから皆さんの姿勢が良く,さすがは保育園の先生方と感激しました。
普段から姿勢の良い先生が姿勢を意識してくれたので,とても見事な姿になりました。

話が終わり,私が控え室にいると,ドア越しにさっきの青年先生=斎藤先生がにっこりあいさつをしてくれました。
こういう好青年が育つ結城市の保育園。いいですね。
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日曜日は,野口塾ビギナーズ。
事前学習法で説明文「イルカのねむり方」を読んだら,紐解きがかなり簡単にできました。
「事前学習法は,すごい!」と,密かに唸りました。
せっかくの思いなので,隣に座っていた早稲田大学の院生の和田君に話しました。
和田君は中学高校の国語の先生を目指しています。その彼も,「オーッ」と唸っていました。
事前に,とあることを子ども達に教えてから,この作品を読むと,きっと面白さが激増すると思います。
その「とあること」が何なのかは,お会いしたときにおたずねください。

私の話は,「姿勢の良い人になろう」です。
こちらでも,最前列の佐藤先生に総代を担っていただきました。
佐藤先生は横浜の臺野校長先生の小学校に勤務しています。
やる気満々の先生です。
会場には,大学生が何名かいました。
良くありがちな,くじけそうな姿勢の青年もいましたが,いろいろと話している内に,グイッと良い姿勢になりました。
不思議なものなのですが,平素姿勢の悪い人が,グイッと姿勢良くすると,顔立ちも引き締まってきます。
今回も,懇親会で,「あの若い子,顔も変わった」という話が出ていました。

そうして,最後に「今まではともかく」の話をしました。
これが伸びようとする人,それをサポートする人には,一番大切な心構えなのです。
この教えは,孔子の教えです。
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写真は,東京駅の案内板です。
「7番線」と「7時」が見えてきます。
よく見ると,「7」の文字の字形が違います。
小学校では,縦棒付きの7を教えますが,こういうところでは縦無しの7も出てきます。
それでも,何の混乱も起きないのですから,「人間は文字に対する許容範囲を少々広めに設定している」と言うことになります。

アフリカの教科書を持っていますが,手元にあるものは,縦無しの7を使っています。
1年生の教科書には筆順が載っています。日本では2画ですが,アフリカでは1画です。
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生活応用の文章問題

流し素麺野口塾で出会った,中島先生から,お便りが届きました。
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横山先生、先日は本当にありがとうございました!
先生のお話を伺って、子ども達に話しました。
一生懸命問題を読み始める子どもがいました!
すぐに休みに入ってしまったので、夏休み明け、また取り組んでいきたいと思います!
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「一生懸命読み始める」というのは,算数の文章問題です。
1年生の子が,算数の文章問題を一生懸命に読み始めたのです。
とても良い方向に向かっています。
こういうの,良いですね。

文章問題には,2つのタイプがあります。
1,概念理解の文章問題
2,生活応用の文章問題

文章を読めばこの区別が付くのかというと,そういうことではありません。
新しい概念を理解してもらうために設定された文章問題が,1なのです。
基本を学んだあと,もっと各方面に使えますよと設定された文章問題が,2なのです。

今回の中島先生からの相談は,「2の生活応用の文章問題」でした。
「2」の文章問題は,基本的に,
◆ 子供が自分から取り組む世界
に位置しています。

ですので,先生はどちらかというと,導く人ではなく,応援をする人になります。
「一つ一つの問題をどう解いていくか」に力を入れるのではなく,「どういう姿勢で取り組ませるか」に力が入る,ということです。
真っ正面から,文章を読み取ろうとする姿勢を身につけさせるのです。

b7994ここが理解できたら,後は,算数の学びの基本に従います。
「桃太郎の繰り返し」です。
つまり,「3回読む」ということです。
繰り返し読む行為が,極めて偉い行為なのだと価値付けていくことです。

中島先生にはそういう所の話をしました。
夏の暑い日でした。
2学期が楽しみですね。
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流し素麺に,電話参加

野口塾の流し素麺。その第2回目に参加できなくなり,電話でほんの一瞬,参加しました。

予定では,座る場所も決めていて,そこから野口先生のお写真を,少々多めに撮影する予定でした。
また,山中先生のお弟子さん達と,ちょっと交流して,小山のサークルにも1回参加することを伝える予定でした。

そんなあれこれを思いつつ参加して,充実した一日を過ごす予定でした。
が,そうは行きませんでした。
そこで,電話で少々話をしました。
b8029
そうしたら,臺野校長先生から校内での若手の研修に来て欲しいとの依頼を受けました。
その場でOKをしました。

こういう場合,たいていはかなり経ってから,次の連絡がやってくるのですが,翌日には,学校から依頼メールが届きました。「臺野先生はできる校長先生だ!」と思った次第です。見習おうと思います。

また,山中先生から小山でのサークルは10月3日(土)を教えてもらいました。この日,参加予定です。
参加する先生方の印刷物を読むのが楽しみです。
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8月16日(日)は,事前学習法セミナー全国大会です。
発表者がぐんと増えました。それだけ,成果が大きいと言うことです。
素晴らしいです!
実に楽しみです。
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流し素麺での写真2枚と文章問題

b8002駒井先生から写真をいただきました。
私が手に持っているのは,松澤先生編著の,野口先生の『教師の覚悟』です。
この本について,少し,熱く語らせていただきました。

私の隣のメガネの先生が丸岡先生です。銅像教育の第一人者です。
黄色の服の先生は,須永先生。山中先生のお弟子さんです。
須永先生は,この日,発表をしました。とても良い内容で,少し,彼に根本の話をしました。立ち話だったので,どこまで飲み込めたかは,分かりかねます。

須永先生は,月に1回,サークルを開いています。そこには,山中先生が顧問として入っています。
須永先生の実力が高いので,私もいつか1回ぐらい,顔を出してみたいと思っています。

この写真をくださった駒井先生が,一大決心をされました。
「素読については,私が本を書く。」と宣言されたのです。
松澤先生も2年前に「野口先生の伝記は私が書きます。」と宣言されました。
良い影響が出ていますね。

b8004このスナップは,城ヶ崎先生に撮影していただきました。
私の隣の女性は,城ヶ崎先生のお友達です。コーチングの学習仲間だそうです。中島先生です。
バックの建物は観音堂です。これも野口家の敷地内にあります。

中島先生から,受け持っている1年生の子が,どうにも算数の文章問題がイマイチなので・・・と,文章問題への取り組み方の相談を受けました。
聞けば,文章を読まずに絵を見て答えようとするそうです。
拙い話をしました。

基本は,文章を3回読むことです。
3回繰り返し読む子は,誤読しにくいです。
授業中,良い感じで勉強していたら,100点コースになります。
ですので,3回読みたくなるように,何か,意識付けをすればいいのです。

ただ,苦手克服に取り組むときには,うんと褒められる点をまず子供達に伝えた方が良いです。それから,「3回読みにも挑戦できる子いますか」など,やる気をぴっぱる形で進めると,円滑になります。
もちろん,「条件2つを見つける」「求答を見つける」といった方法もありますが,まずは,自力で読めるようになってからです。
基本は,文章に真っ正面から向き合う子にすることです。
そこそこ納得してくれました。

流し素麺野口塾

b8008流し素麺野口塾が開催されました。少し写真を撮りました。
写真を見つつ,ご紹介します。

最初の写真,ここが主たる会場である「涼暉荘」です。
ここに,塾生がつどい一日を過ごします。

 

 

 

b8007次の写真は,涼暉荘から見える景色です。
山あり,田あり。
眺めがすばらしいです。

 

 

 

 

b8006いよいよ,皆さんそろいました。
資料が配られ,これから学習会の始まりです。
野口先生は右側の手前から2人目です。
3人目は山中先生です。

 

 

 

 

b8005散策の時間です。敷地内にある観音堂の前で,宥坐の器のご説明がありました。
今回は,山中伸之先生がお話をくださいました。

 

 

 

 

 

b8029この流し素麺の直前に,『教師の覚悟』が発売になりました。編著者の松澤先生からお話を頂き,野口先生からもお話がありました。
実に,嬉しい一時でした。

 

 

 

 

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笑いのある講座

b8010「笑いのある講座」
私が話すと,たいていはこうなります。

大阪の野口塾でもそうでした。
講座がスタートしたので,私は今回のテーマ(算数ソフトと事前学習)を,板書しました。

それから,算数ソフトについて知っているかどうか,手を挙げてもらいました。
「知っている人」と問うと,半数以上の先生が手を挙げました。
「知らない人」と問うと,少なめの先生が手を挙げました。
知っている先生の方が多いという結果になりました。

ここまでは,誰も笑いません。当然です。ただ,質問をして手を挙げてもらっただけだからです。

この状況を受けて,私は一言言いました。
この一言で,会場がクスッとなりました。
何と言ったかというと,
知っている人が多い中,「余り知らない人が多いようですね。」と言ったのです。
会場はこれでクスッとなりました。
手の上げ率と私の言葉が一致しないからです。
予期している方向とは違う一言が出たで,心が少しくすぐられたのです。

続けて,事前学習についても聞きました。
「知っている人」。大半の先生が手を挙げました。
「知らない人」。ほんの少しの先生が手を挙げました。
こちらも知っている先生が多いとなりました。

そこで,さらに追い打ちをかけるように,「大方の先生が知らないようですね」と言いました。
笑いが大きくなりました。2度続けて,状況とは異なる言葉を発したからです。

これで空気が暖まってきました。
こうなると,私は元気になります。
間髪を入れずに,語気を少し強めて私は言いました。
「今日は,算数ソフトと事前学習の“入門”の話をします!」
会場には笑いの渦ができました。
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講座の始まりですから,いわゆる「つかみ」というものです。
会場の人々の心を,スタートでつかむことができたら,後は良い流れになります。

でも,こういう笑いは些末なことです。
大事なことは,話の中身です。
事前の準備をしっかり行い,確かに納得という話ができれば,随所に笑いを入れることができます。
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大阪に,阿部先生という明るい笑いの得意な先生がいます。
若い先生ですが,かなり先が楽しみです。
阿部先生が,転がるように楽しんでくれた話を一つ記します。

野口塾ですから,「・・・はマル,・・・はバツ。」という指示がよく出ます。
私もそのように言って,会場の皆さんが,○・×を書き始めました。
その瞬間,私は「○の筆順が分からない人は・・」と言ったのです。
これが,阿部先生に大受けしました。
学級でも,やったそうです。
笑いは誰にどう響くか分かったものではありません。
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