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『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』

b7884次回,SG会の課題図書『あの人はなぜ,東大卒に勝てるのか』です。
私と年齢が近い先生,つまり,50代の先生は,この本を読んでも面白みを感じないと思います。
教師とのしての腕の磨き方を,自分なりに考えて考えて考え抜いて築き上げてきたからです。
でも,今の20代,30代でよく本を読んで学んでいる先生は,かなりハッとするところを感じるように思えます。

直感に頼っていたら,勝てない。
論理的に考えろ。
発想を広げるには,フレームワーク。
そして,それを超える直感。
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ビジネスの世界で勝ち抜いている人は,違うなと感じ入る一冊です。

この本を読んで気になったのは,この著者も学んだ「マッキンゼー」というコンサル会社です。
夏に読んだ『課題解決の新技術』の著者・炭谷俊樹氏もマッキンゼー出身です。
どうも,発想が面白いのです。数理的なのです。
そんな気がしてきているので,少しマッキンゼー関連本を読んでみようと思います。
ビジネス本は久しく読んでいなかったので,頭がリフレッシュされると思います。
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明石先生のサイン

b7897先週のSG会。
明石事務所に入ると,すでに半分ほどの先生方が集まっていました。
まだ,開会時刻前なので,皆さん雑談を楽しんでいます。
私も,その輪に入りつつ,鞄から『ナガシマ学』を取り出し,明石先生にサインをいただきました。
その場ですぐにサインしてくださり,「ありがたいな」と思いました。

この本の終盤に,「ナガシマ式自分再発見チェックリスト15」が載っています。
それまでの所を読んでから取り組むチェックリストなので,少々真剣にチェックを入れました。
その結果,私は7点。
全体が15点ですので,ほぼ中央に位置しています。
こういう位置にあると,「中庸」の世界観を感じます。

7点というのは,この本では,↓のグループに属します。
「やや下位群→コツコツ型・野村亜流派」です。

個人的に,長嶋より野村の方が好きだったので,野村亜流には納得しました。

ありがたいと思ったのは,私を「コツコツ型」と指摘してくれたことです。
本当にコツコツ型かどうかは,大して大事なことではありません。
大切なのは「あなたはコツコツ型です」と指摘されることで,確かにコツコツやってきたなと思える過去を思い出すことなのです。
「コツコツ」は,継続的努力,地味な努力,粘り強い継続などをさらっと表現した言葉です。
「長期」の「良いこと」なのです。
指摘を受けて,その過去を思い出すことで,「そういう努力をこれからもしよう!」という気持ちになること。
これが大切なのです。
タイトルのリードに「生き方が見えてくる」と書いてあります。
「確かに!」と思います。

この『ナガシマ学』は,読んでいる途中,こうした自分を見つめることが多々出てきました。
振り返りつつの自問自答を楽しめました。
長嶋ファンにも,野村ファンにも読んでいただきたい一冊です。
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明石要一先生の『ナガシマ学』はおもしろい

b7913巨人・大鵬・卵焼き。
この世界のことが書いてある本なのかと思ったら,全く違いました。
まだ,半分ほどしか読んでいませんが,おもしろいことを私に伝えてくれています。

『ナガシマ学』は巨人の長嶋を原点に,そこから世の中の各種事象へベクトルを照射し,見えてきたことをすぱっと記しています。
これがいいです。
原点が明確なので,ぶれません。
ダメなのは場当たり的に原点が変わる本です。
ですので,読むと,自分の知っていることも,少し違う感覚で伝わってきます。
原点の違いによる相違と考えることで,私の幅も少し広くなりました。

表紙にあるように,この本を読んでいると自分の生き方も気になってきます。
また,南海の野村を比較対象としてセットしているので,自分がどっちに属するのか,ちょっとした心理テストを受けているような感覚にもなります。
そのため,この本を読みつつ,不思議なほどに自分を見つめ直していました。
さらに,一般常識をどの程度知っているかを確認できる面白さを感じます。
農耕民族の話が出てきたかと思うと,アリとキリギリスの話も登場します。

若い人がこの本を読んだら,どんな感想を持つのでしょう。
21日の土曜日が明石先生のSG会です。
先月参加できなかったので,今月は参加します。
この本のことも話題になるかもしれません。
そのときは,若い人の感想に耳を傾けたいと思います。
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6年の「対称な図形」のソフト

b8039今度の土曜日は,明石先生の事務所でSG会です。今回の指定図書は,『説得は「言い換え」が9割』です。
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暑くてじめじめしていていて・・・。
それでも,授業は元気に進行します。
そんなときは,ソフトを映し出して,うっとうしさを吹き飛ばして欲しいです。

6年生で対称な図形を学習します。線対称と点対称です。
右は,その中の線対称のソフトです。

このソフトの特長は,2つあります。
1,図形を変形できる。
2,右側にたくさんのボタンがある。

ソフトを開いたら,まずは図形の頂点をマウスでドラッグしてみてください。
「線対称ってこういう物だ!」ということが伝わってきます。

次に,右側のボタンをクリックしてみてください。
各種情報が表示されます。
そのどれも,左右が同じになっていることを示しています。
ですので,線対称の特長を視覚的につかむことができます。

納得感が高いのは,情報を出したまま,図形を変形すると,変形に応じて情報も変化してくれることです。

クラウドを御活用の先生。
校内フリーライセンスを御活用の先生。
このソフトが入っていますので,マウスを子供達にも回して上げて,授業を楽しんでください。
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算数ソフトを使って,事前学習法が行えます。
やり方はとても簡単です。
まず,授業の始まりに,ザッとソフトを見せます。どれを見せるかを決めるのが,先生の腕となります。

ザッとソフトを見せておくと,単元の下地ができます。
これができあがれば,教科書を自分の力で読み解く学習ができます。

下地ができているので,教科書を開いて読んでみると,それなりに意味が伝わってきます。
自分の力で分かってくる感触を得ることができます。
これはとても重要な姿勢です。
自分で分かってくると,もっとその先を学びたいという気持ちになるからです。

下地さえつけば,誰でも教科書ぐらいは理解できるんだ!と体感してくると,学習に余裕が出てきます。
でも,油断は禁物です。授業の終盤には,キッチリ,用語や意味などを整理し,確実にしていきます。

「ソフトで下地作り」→「自力解決(読解)」→「整序」

こんな流れです。
先生の立ち位置も少し変わってきます。
子供達の学びを応援するように対応します。
何となくですが,博物館などの学芸員さんのようなアドバイザー的存在となっていきます。

上の3段階で最も重要なのは,「下地作り」です。
これをやらないで,いきなり自力で教科書を読解していくと,学力の高い子が大変優位に学習を進める授業になります。
大事なことは,子供間の学力格差を縮めることです。
下地をつけて,どの子もそれなりにできる状態に高め,自力読解へとつなげます。
そういう下地作りに,算数ソフトは威力を発揮してくれます。

8月16日(日)に大阪で事前学習法の全国大会が開催されます。
楽しみです。
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特別支援級に通級している子がハマって100点!

b8069SG会に参加している石井先生。
小学校の特別支援級を担任しています。
その石井学級に,3年生の子が算数の時間に通級をしています。
その子が,わり算のテストで100点を取りました!
非常に驚いています。

何しろ,算数の時間にだけ石井学級に通級しただけです。
ですので,算数の学習時間量は他の子と同じです。
それなのに,テストで見事100点です。

その子は,石井学級で算数ソフトを使ってから,俄然やる気になったそうです。ソフトにはハマってしまったそうです!
家に帰っても,「わり算の問題出して!」とお母さんに言うそうです。
今まで,そんなことを言ったことのない子でしたので,お母さんも嬉しい驚きでした。

夢中になって,面白がって,わり算の勉強をした結果,テストで100点という大成果につながりました。もちろん,石井先生の名サポートがあってのことです。
石井先生がこの話をしたら,明石先生がすかさず,「レポートにしなさい」とアドバイスをされていました。
石井先生は大変忙しい状態ですが,書き進めてくださることになりました。ありがたいことです。
私は石井先生のサポートの仕方が気になっています。先生の役割の重要な点が見えてくるように思えているからです。
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ところで,わり算の計算は,たし算・ひき算・かけ算とは根本が違っています。
たし算・ひき算・かけ算は,答えが常に1つです。ですので,「的中タイプ」と言えます。答えが決まっているので,基本をしっかりマスターしていれば,的にしっかり当たります。この状態なら,計算途中であれこれ悩むことはありません。

これに対して,わり算は「探索タイプ」の計算なのです。
42÷6の答えを見つけるために,「6かな」「7かな」「もしかしたら,8かな」と,少し探索をして,どうやら「7のようだ」などと答えを見つけていきます。

的中タイプは,「暗記」することが必要です。
探索タイプは,「暗記」の上に「根気」が必要なのです。
「暗記」+「根気」という少々手間のかかる探索タイプのわり算を,石井学級に通ってきた子は,所定時間できちんとマスターしました。この子の算数力はまだまだどんどん伸びますね。嬉しいことです。
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SG会で話題になった数の話

今日はSG会でした。会場は明石事務所。
参加者は必ずレポートを持って行くので,私は以前ブログに書いた「はじまりの1と0」を印刷して持って行きました。
そこに書いたことは,1から始まるものは「生活臭い」,0から始まるものは「算数臭い」ということです。

この話をしたら,面白い情報が集まりました。
1,西洋のビルは1かいがG(ground floor)で,それから上が1階(first floor),2階・・・となります。
2,駅は駅長室のあるホームが1番線。離れるに従って,2番線,3番線となり,駅長室の裏側に線路ができると,そこは0番線。
3,富士山は1合目,2合目と言い,これはカンテラに入れる油がちょうど1合使い切るところが1合目。10合目にたどり着くには,油10合(一升)を必要とします。重さにして約18kg。足の遅い人はもう少し多めに用意した方が良いとなります。

駅のホーム,富士山の事例から,日本という国はとても生活臭く数字を使っていると言えます。
数と生活との密着観を大切にする文化を持っているのが日本なのでしょう。
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「生活臭い」「算数臭い」という話から,学力テストのA問題,B問題の話題に転じました。
時間を見て,A問題とB問題をどうとらえたらいいのかについても,把握したいと思います。
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b8070SG会の懇親会でちょっと話題になったのが,南郷継正の武道論。
私が始めて読んだ武道論はこの『武道の理論』です。
この本は,どうしたら強くなるかについて,弁証法を使って論理的に示しています。
具体例が空手なので,空手を知らない人は読んでも理解が難しいだろうなと当時から思っていました。
良い本なのですが,武道を体験していない人には,ちょっとお勧めできません。
ところが,SG会の会員に剣道6段の若者先生がいます。在原先生です。
少し話をしたら,かなり納得していました。
武道を学んでいる人には,とても伝わりやすい論理が示されています。
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